「一般にはこう考えられている」を示してから、それをくつがえす主張を述べる意見文の読解プリントです。雑草、自転車の練習、翻訳機と外国語など12の題材を、500字・800字・1200字の3段階で書きました(計36本・無料PDF)。主張を一文で書く課題欄つき。
PDFはA4横・縦書き(一 13枚・0.6MB、二 13枚・0.7MB、三 25枚・0.9MB)。先頭に目次があり、各本文は新しい紙から始まって、すぐあとに課題欄がつきます。
意見文は、筆者が自分の考えを読み手に受け入れてもらうための文章です。いきなり主張を書くのではなく、まず「多くの人はこう考えている」という一般論を出し、それをひっくり返す形で主張を述べます。このプリントの36本は、すべてこの組み立てでできています。
入試で「筆者の考えに合うもの」を選ぶとき、いちばん多いまちがいは、一般論の段落にある考えを選んでしまうことです。一般論は、筆者が退けるために書いた考えです。段落の書き出しの言葉で見分けられるようにしておきます。
子どもに教える一言
「筆者は『一見、損なほう』を推す」。強いよりしなやか、成功より失敗、知っているより考える。弱そう・遅そう・面倒そうなほう、かっこよくないほうに主張があると見当をつけると、主張の段落がすぐに見つかります。
| 段階 | 字数 | 中身 |
|---|---|---|
| 一 | 500字 | テーマ・一般論・主張・結びの4段落 |
| 二 | 800字 | 一に具体例を1つ足した5段落 |
| 三 | 1200字 | 具体例を2つにした6段落。言葉も少し硬め |
段階が上がっても、テーマ・一般論・主張の段落はほとんど同じ文です。長くなってもふえるのは具体例で、主張の場所は変わらないことを、読みながら確かめられます。
束の中の1本を、そのまま横書きで載せています。PDFでは縦書きで、本文のすぐあとに課題欄(マス目や線)がつきます。
道ばたや空き地、アスファルトのすき間。人が手入れをしない場所にも、雑草はいつのまにか生えてくる。抜いても抜いてもまた生えてくる雑草を見て、「雑草は強い」と感じる人は多い。では、強いとは、どういうことだろうか。
一般的に、強いとは、太く、硬く、大きいことだと考えられている。強い植物といえば、太い幹をもち、大きく枝を広げる大木を思いうかべる人が多いだろう。ほかの植物より高く育ち、日の光をひとりじめにする。そういう植物こそ強いのだと、多くの人は考える。
ところが、本当に生き残るのは、折れずに形を変えるもののほうだ。硬いものは、思いがけない大きな力に一度で折れてしまう。いっぽう、しなるものは、その力を受け流すことができる。雑草は太くも硬くもない。けれども、踏まれれば低くはい、刈られれば根もとからまたのびる。周りに合わせて形を変えることで、雑草は生きのびているのである。
つまり、雑草の強さとは、大きさや硬さの強さではなく、変化に合わせる強さである。大木のように高くならなくても、雑草は雑草のやり方で生き残っている。本当の強さとは、こわれないことではなく、変わりつづけられることなのかもしれない。
課題
数字は字数。第何回かは、一・二・三のどの束でも同じです。
| 回 | 題材 | 一 | 二 | 三 |
|---|---|---|---|---|
| 強さとしなやかさ | ||||
| 1 | 雑草 | 495 | 787 | 1136 |
| 2 | 竹と樫 | 503 | 761 | 1101 |
| 成功と失敗 | ||||
| 3 | 自転車の練習 | 495 | 772 | 1123 |
| 4 | 料理の味つけ | 514 | 762 | 1135 |
| 同じと違う | ||||
| 5 | 森の木 | 506 | 812 | 1167 |
| 6 | クラスの係 | 486 | 820 | 1101 |
| 知ると考える | ||||
| 7 | 検索と自分で考える | 497 | 756 | 1140 |
| 8 | 公式と理由 | 504 | 777 | 1145 |
| 言葉と体験 | ||||
| 9 | ガイドブックと旅 | 532 | 796 | 1171 |
| 10 | レシピと料理 | 538 | 796 | 1163 |
| 人間と機械 | ||||
| 11 | 翻訳機と外国語 | 530 | 775 | 1158 |
| 12 | 計算機と暗算 | 522 | 763 | 1112 |
一般論の段落は、36本すべて二段落目です。主張は三段落目の書き出しから始まります。
デルバトのプリントは無料で印刷・配布できます。本文はすべてこのプリントのために書いたオリジナルの文章です。設問は順に追加します。